昭和恐慌(しょうわきょうこう)
1929年の世界恐慌の影響が日本にも及び、1930(昭和5)年から1931(昭和6)年頃にかけて起こった大恐慌。当時の浜口雄幸首相、井上準之助蔵相は折からの緊縮財政政策に加え、1930年1月に金輸出解禁を行ったが、デフレ促進と円高を招いた。浜口首相退陣後に組閣された犬養毅内閣の高橋是清蔵相は、ただちに金輸出を再禁止し、管理通貨制度へと移行。さらに、軍事費拡張と赤字国債発行による積極的な財政政策を行い、これによって日本経済は他国に先駆け、恐慌前の水準にまで回復した。