第39回「日本の「技術」」 2015年3月5日
3月4日、文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に、さかき漣が出演し、「コレキヨの恋文(http://www.amazon.co.jp/dp/4569762883/)」についてご紹介したところ、Amazonの順位が急上昇しました。ラジオなど、既存メディアの「宣伝力」は、まだまだ侮れません。
「コレキヨの恋文」といえば、月刊三橋のキャスターを務めて頂いている浅野さん、さかき漣、三橋の鼎談の視聴数が、すでに1万を突破しました。是非、ご視聴下さいませ。
【是清とデフレ(『コレキヨの恋文(PHP文庫)』発売キャンペーン特別鼎談 さかき漣×三橋貴明×浅野久美)】
http://youtu.be/CaYlDbVFkmA
さて、動画といえば、月刊三橋ユーザーの皆様は、
【三橋貴明×齋藤元章 『次世代スパコンが実現する衝撃の世界〜医療、食糧、エネルギー、戦争がこう変わる!』】
http://keieikagakupub.com/38news/20150220_talk_about_exascale/
の方はご覧頂けましたでしょうか。
齋藤氏の著書「エクサスケールの衝撃(http://www.amazon.co.jp/dp/4569818927/)」において、エクサスケール・コンピューティングが実現したとき、「世界が一変する」ほどの技術的ブレークスルーが起きることが解説されています。
影響は医療、軍事、エネルギー、食料など多岐に渡り、社会そして「世界」もまた、大きく変わらざるを得ません。
そして、凄い話ですが、すでにエクサスケールを実現するスパコンの基幹技術は「ある」のです。上記動画にも登場していますが、二人で持ち上げられそうなサイズのスパコン(実際は重すぎて無理なのですが)で、「スーパーコンピューター【京】」の百分の一の計算速度を叩き出すことが「実現」してます。
ちなみに、【京】は神戸の理化学研究所計算科学研究機構に設置されているのですが、建物一つ丸々占拠しています。何しろ、ラック数が800を超えています。
スパコンが小型化、省エネ化(現在のスパコンはとんでもなく電力を食います)され、民間の中小企業にも「手軽」に使われるようになると、それはもちろん、空前のブレークスルーが起きるでしょう。
さて、エクサスケール・コンピューティングに代表される「技術」ですが、三橋式に言えば「供給能力」と言い換えることができます。と言いますか、供給能力は「技術の蓄積」「投資により創出された生産設備」「人材」の組み合わせで成り立っているわけです。
「発展途上国とは、供給能力が不十分な国」
と、三橋は頻繁に説明しますが、当然ながら発展途上国は「設備(インフラを含みます)」「人材」に加え、「技術」も不足しています。中国共産党が、1990年代以降、日本企業に「えびす顔」を向け、直接投資を誘致したのは、単に日本の技術が欲しかったためです。と言いますか、中国共産党は、自国の技術不足を、自国のみで解消することは不可能という現実を、正しく理解していたわけでございます。別に誉めるわけではないですが、中国共産党は「実践主義的」でございます。
「理想主義的」な日本企業は、中国の甘い罠に誘い込まれ、容赦なく技術を「盗まれて」いったというのが現実なのでございます。
それはともかく、これまでの三橋は、主に「生産設備」「人材」について、主にマクロ的な視点から語ってきました。例えば、「公共投資による生産性向上」も、典型的な「マクロ的な生産設備の効果」になります。
「技術」については、話がミクロになるため、あまり取り上げませんでした。とはいえ、さすがに技術について何も書かないのも変ですので、現在、「日本の技術」に焦点を当てた書籍を執筆中です(版元は徳間出版です)。
三橋が、いかに「技術」を切り取り、物語に仕上げるか。ご期待くださいませ。
今週も最後までお読み頂き、ありがとうございました。