オバマケア(おばまけあ)
アメリカのオバマ大統領が公約として掲げた医療保険制度改革。2010年に法案が可決し、2014年から完全実施されている。アメリカの医療制度は日本のような国民皆保険制度ではなく、自由診療が基本。手術などの高額の医療費がかかる場合は、民間の医療保険によって賄っている。ただし、貧富の差が激しいアメリカでは貧困層のほとんどが民間の医療保険にも入れず、大病後に医療費が払えずに自己破産するケースが多発している。実際、アメリカでの自己破産の原因の6割が医療費の未払いによるものである。オバマ大統領は、日本の健康保険のように公的医療保険加入の義務化を目指したが、保険業界やそれを後押しした共和党などの猛反発(2013年9月の予算不成立など)で修正を余儀なくされた。結局は民間の医療保険への加入義務と保険料の公的援助、加入のための手助けといったものになり、「骨抜き」の医療制度改革になってしまった。