【経済コラム2】医療と投資信託(齊藤拓樹 作家/三橋経済塾生)
医療と投資信託
今回も引き続き、医療の話題となりますが、
(前回)オレゴン州の尊厳死
その前に背景説明として、少し三橋経済塾のお話をさせてください。
実は三橋経済塾では今年の3月に、浜岡原発見学合宿を行いました。
その時夜の宴会にて私は仲間と「経済漫才」というのに挑戦したのです。
好評でしたので、経済漫才の一部を抜粋します。
ボケ:以下A
ツッコミ:以下B
(前略)
A: 「この竹中さん雇用規制緩和以外にも色々提言してましてね」
B: 「色々言ってますね」
A: 「例えばコーポレートバカナンデスの強化とか」
B: 「ガバナンスや、気持ちは分かるけど」
A: 「コーポレートガバナンスの強化とはつまり、株主の立場をより強くするという政策ですね」
B: 「そうすると働いてる人の賃金は抑えられて、株主ばっかり得するんですね」
A: 「そういう不労所得って、やらしいですよねぇ」
B: 「うんうん」
A: 「そういえば私、ちょっとやってみたい事がありまして」
B: 「何々?」
A: 「投資信託ってのやってみたいんですよ」
B: 「やらしいなおい! 今言うてたとこやろ!
まぁいいわ、じゃあお客さんやったるからやってみぃよ」
A: 「忍びねぇな」
B: 「構わんよ」
とあるお店の前・・・
医療と投資信託 音声のみのご視聴はこちら
ダウンロード ※動画と音声をダウンロードすることができるので、ネット環境がなくてもお楽しみいただけます。
B: 「よーし野村證券ここやな」
A: 「いらっしゃいませお客様」
B: 「すみません株式投資に興味があるんですけど」
A: 「でしたら、我が社の投資信託ニートはいかがでしょう」
B: 「ニーサちゃうんかい!」
A: 「働かなくてもがっぽり儲かるという事で、こんな名前になっております」
B: 「そんなに儲かるの?」
A: 「はい。失礼ですがお客様」
B: 「はい?」
A: 「お客様は、『誰がねぇ、誰に投資しても、同じや同じや思ってぇ』はいませんか?」
B: 「待って、なんで今モノマネしたん?」
A: 「当店野々村証券でございますから」
B: 「野村證券やなかったんや」
A: 「投資信託はですね、
お客様から預かったお金を我々プロが運用しますから確実に儲かりますよ」
B: 「それ具体的にどう運用するんですか」
A: 「確実なのはインフラ、特に病院ですよぉw」
B: 「病院に投資できんの?」
A: 「はい、アメリカでは既に年間100件以上の病院が買収されるようになってますよ。
TPPに入れば、我が国でもチャンスが広がります」
B: 「買収された病院どうなんの」
A: 「まず人件費削減ですね」
B: 「やらしいな」
A: 「それからコストのかかる緊急外来とかは廃止」
B: 「えげつないわ!」
A: 「そして混合診療で患者さんの足下見たビジネスww」
(後略)
経済漫才はいかがだったでしょうか?
この経済漫才では株式資本主義の行き着く先を描写しています。
下記の動画では医療が投資信託化された世界を解説しているので
ぜひご覧ください。※合成の誤謬
ミクロの視点では正しいことでも、それが合成されたマクロ(集計量)の世界では、
必ずしも意図しない結果が生じることを指す経済学の用語。
替え歌
以下は、今回の替え歌になります。
歌詞の下にあります、YouTubeリンク先の音声に合わせて
脳内で合成していただけるとお楽しみいただけます。
総理はネオリベなのよ 気をつけなさい
売国奴になったなら すぐ○になさい
瑞穂の国だと言っても、心の中は
改革が牙を剥く そういうものよ
安倍総理(この人)だけは〜 大丈夫だなんてー
うっかり信じたら だめだめ、だめ、だめだめよ
TPP TPP ほらほら呼んでいるわ
今日もまた皆 庶民のピンチ
もっともらしい言説に ついつい溺れ
そんな気になるけれど 考えなさい
国境開けたら負けよ 批准をしたら
何もかもおしまいよ そういうものよ
保守の人達が 言う事みたいだと
ぼんやり聞いてたら だめだめ、だめ、だめだめよ
TPP TPP ほらほら呼んでいるわ
今日もまた皆 庶民のピンチ
https://www.youtube.com/watch?v=wYTUH5F11UA
記事作成者
齊藤拓樹(さいとう ひろき)
年齢
ナウでヤングな若者!
経歴
2011年、第16回歴史群像大賞奨励賞受賞、同作の「大空母時代」にて作家デビュー。
戦争小説を書くにあたって政治経済を本格的に勉強し始め、三橋氏を知り三橋経済塾三期に参加(現四期生)。
現三橋貴明後援会会計責任者。
2015年、塾仲間の経営する運送会社へ就職。
経済漫才は秀逸ですね。
コーポレートバカナンデスとはビアスの悪魔の辞典にでも載っていそうな痛烈でブラックユーモアに
溢れた警句だと思います。
TPPってダムの崩壊みたいですね!災害日本の終焉は無人列島?企業は逃げ出し資源の無い国に関心を持つ人はいますかねえ?
でもリゾートピアなら利用価値はあるかも?でも災害列島に資本投下する勇気あるかな~?(老い先短い老人の捨て鉢自問自答)
現在でも株式ではなくても個人企業の病院は沢山ありますね、株主配当が不要ですが比較的似通っています。その違いが大きいのでしょうか?
アメリカは世界一の最新医療技術をもっている。
しかし高額な治療費や貧弱な医療保険などを考えると、モデルにする国じゃない。
ちなみに米国人の平均寿命は先進国では最低で35位か36位でコロンビアと同じレベル。