カタルーニャ(かたるーにゃ)
スペインの自治州。州都はバルセロナ。中世、カタルーニャ君主国として発展し、1137年、カタルーニャ君主(バルセロナ伯)とアラゴン女王との婚姻により、アラゴン王国との連合王国が成立する。1469年にアラゴンの王子とカスティーリアの王女が結婚。1479年にアラゴンの王子がフェルナンド2世としてアラゴン王になると、アラゴンとカスティーリアは同君連合となり、スペイン王国を形成することになる。18世紀のスペイン継承戦争で、カタルーニャはカール大公(後の神聖ローマ皇帝カール6世)の側として参戦するが、カール大公は事実上敗れ、神聖ローマ皇帝に即位。取り残されたカタルーニャは降伏。自治権を剥奪され、カスティーリア化(スペイン化)が推し進められることになる。その後、カタルーニャはスペイン国内で最も早く産業革命が進み、富を蓄えたことで、カタルーニャのナショナリズムも復活。1931年にスペインのブルボン王朝が倒れ、共和政になると、カタルーニャ自治政府に自治権が認められた。しかし、1936年、スペイン内乱が起こり、フランシスコ・フランコの独裁体制が敷かれると、カタルーニャのナショナリズムは大幅に制限されることになる。フランコの死後に制定された新憲法下でようやく自治が認められるも、その後も自治権拡大を求める動きは活発に続くことになる。スコットランドの独立投票の影響を受け、2014年には独立の是非を問う住民投票を行うこととしたが、スペイン政府の訴えを受けたスペイン憲法裁判所は投票実施を差し止める決定を下す。州政府は「民意調査」として投票を断行。主に独立賛成派が投票所に足を運んだという事情はあるものの、独立賛成票がおよそ8割を占めた。