金融ビッグバン(きんゆうびっぐばん)
1990年代後半から進んだ金融制度の大規模な改革。1986年にイギリスで行われた金融の自由化を柱とする証券制度改革「ビッグバン」になぞらえた言い方で、「日本版ビッグバン」とも言われる。銀行業、証券業、保険業の兼業の解禁や他業種からの銀行業への参入など、金融業の垣根を取り払う規制緩和が行われた。それまでは、個人による為替取引はできなかったが、解禁されるなど、多くの人が投資家として算入できるようになり(個人投資家の誕生)、また、新たな金融商品が次々と登場するなど、金融市場を活気づけることになった。反面、金融市場の過熱を生み、暴走を止められなくなるなどの弊害も指摘されている。現在では、行き過ぎた自由化を止め、ある程度の規制も必要ではないかとする考え方が出てきている。